親指Blog

キーボードによる文字入力関連(主に親指シフト)のBlogです。過去記事には色々入ってますが気にしないでください。

ローマ字入力のチューンナップその1

  では今回からローマ字入力の改良に取りかかるが、ここでまず考えなければいけないのは、その方針だ。つまり、「どのように改良すべきか」である。

 

 前回までで述べたように、ローマ字入力の利点は「学習コストの低さ」だ。この利点を忘れて改良しても誰も使うことは無いだろう。だいたい大幅に変えるなら、行段系で優れた配列(SKY配列など)が既にあるし、新しい配列を覚えるなら、かな系の配列を覚えた方が確実に効率は上がる。それではローマ字入力自体のチューンナップとはならないだろう。

 

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 また、右手側と左手側のキー配置にも注意が必要だ。実は一度、Aのキーを「;」に割り当て、左手小指の負担を減らそうとしたことがあるのだが、これが大失敗だった。ローマ字入力は打鍵時に頭の中で矢印が飛び交い、次のキーへのガイドとなっている。これを乱すと覿面に打鍵効率が下がってしまうのだ。もちろん慣れの問題ではあるのだが、これに慣れるというのは新しい配列を覚えるのとほぼ同義だと感じた。学習コストを下げるなら、右手側と左手側は変えないほうがいい。

 逆に積極的に使いたいのはB段だ。ローマ字入力では左手側のB段(ZXCVB)の使用率はかなり少ない。これらのキーをいかに有効に使うかが鍵となるだろう。

 

 そして最大の問題は、ホームポジション直下にありながら殆ど使われていないだ。だがこれは意外と難しい。なぜなら、既に人差し指はかなりハードに使われており、打鍵数の多いキーを割り振ると途端に全体が破綻する可能性がある。たとえばFとAを入れ替えたりすると、右手人差指には54000打鍵以上の割り当てとなり、もっとも負担が大きくなってしまう。

 とはいえ実際は人差し指2本で高速打鍵する人もおり、あまり気にする必要は無いのかもしれないが、改良するに当たって気に掛けておく必要はあるだろう。

 同様に「L」「;」もどう使うかも重要だ。特に「;」はローマ字に登録できないIMEもあるかもしれない。キーの打ち易さとしては7番目という上位に居ながら、小指ということもあり、扱いとしては1,2を争う難しさと言えよう。

 

 以上から、今回のローマ字入力の改善方法として、以下の方針を立てる。

  1. 学習コストをできるだけ下げる
  2. キー配置は(できるだけ)左手側右手側で入れ替えない
  3. B列を有効に使う
  4. 各指の打鍵バランスを(できるだけ)取る
  5. 小指の移動をできるだけ少なくする

 方針の5は私の好みでもあるのだが、やはりもっとも弱い指である小指はできるだけ動かしたくない。たとえ今まで最多打鍵をしていたとしても、それはやはり受け持ちの殆どがAのみであるから疲れなかったと考えられる。NICOLAのようにD段に小指の受け持ちキー(、と。)を設定すると、小指の消耗が激しいと思うのだ。(私はローマ字入力時のPですら薬指で打っている。)

 

 以上の方針をベースに、ローマ字入力の改善を行って行きたい。

 

ローマ字配列が愛される理由その4+まとめ+おまけ

 ではいよいよ最大の問題、各指の打鍵数の問題に迫ろうと思う。

 

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 図の下にある両手と各指の打鍵数を見てみよう。前回も書いたとおり、左小指の打鍵数が多く右小指の打鍵数は極端に少ない。左手小指の負担の多さは否定できないところだ。

 だがそこで、ちょっと見方を変えてみる。左右小指を除くと、人差し指から薬指にかけて順番に数が少なくなっていく。これはバランスのとれた打鍵数と言えなくはないだろうか? 

 もちろんだからと言って小指の問題を無視するつもりは無い。だがこの問題はふたつに分けて考えるべきだ。ひとつは先述の「左小指の打鍵数過多の問題。もうひとつは「右小指の打鍵数過少問題である。 まずは右小指の過多の問題から考えてみよう。

 

 表を見ると右小指はPと記号系を受け持ち、打鍵中はほとんど使われることはない。394と言う数字は全打鍵数の約0.2%だ。左小指の約2万5000(12.5%)と比較するまでもなく、あまりに大差が付いている。もっと打鍵数の多いキーを割り当てるべきだと思う人も多いだろう。

 だが待って欲しい。本当に右小指はそんなにも仕事をしていないだろうか? ローマ字入力を行っていて、小指が痛くなるような経験はないだろうか?

 

 実は小指には多大な打鍵数を受け持つキーが存在がしている。ここまで言えばもうお分かりだろう。それは「ENTER」キーだ。

 同時打鍵かな入力でのモダンな配列である「飛鳥」では、Enterの打鍵数を全かなの10%と見積もっている。

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   10%という数字は個人によってまちまちで一概には言えないが、それに10万字のデータを当てはめれば1万字だ。これはかな1字に2打鍵使うローマ字入力でも変わらないため、そのまま1万打鍵追加となる。

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 小指に打鍵数が追加され、右手の各指の打鍵数は前述よりさらにバランスのとれたものとなった。 その上ENTERはホームポジションから遠いため、叩くようにキーを打つ人も多い。かなキーを打たなくても、右小指にかかる負担は、左小指に勝るとも劣らないのである。

(※とは言えENTERは、薬指や中指で打つ人も多いと思う。私自身もENTERは殆ど意識せずに打っているが、なんとなく意識すると小指だったり薬指だったりする。特に読点を打った後は薬指で、短い文字や英語を打った後は小指でEnterを打つことが多い。たぶん無意識に指の負担を分散して居るのだろう。その際は小指の負担率は変わるが、これはもう完全に人に寄るのでデータとしては採用しなかった。ここでは小指や薬指にもそれなりの負担がかかっていると分かって頂ければそれでいいと考えている。)

 

 以上がQWERTY及びローマ字配列が愛される理由である。まとめると、

  • キーの位置を10個覚えれば文章の8割以上が打ててしまう速習性(理由その1)
  • 左端からアルファベットがずらっと並ぶキーの検索性(理由その2)
  • ホームポジション(C段とD段)に打つキーの殆どが並ぶ打鍵率(理由その3)
  • (左小指を除く)各指の優れた打鍵バランス(理由その4)
  • 英語と日本語を同じキーで打てる汎用性(理由その他)

 と言った利点により、ローマ字入力は人々に浸透していったと思われる。ざっくり言えば、「ローマ字入力はとにかく早く覚えられ、(左小指以外は)負担が各指にバランスよくかかる入力方式」なのだ。入力効率が直接仕事に関係する人を除き、あまりハードに文字入力しない一般人にはこれ以上無い入力方式と言える。いくら効率がよいとは言え、学習コストの高いかな入力は駆逐される十分な理由となりえたのだ。

(※付け加えるなら、文字入力が上手くいかないというのは非常にストレスが溜まる。キーボードごとPCを投げ出したくなるほどストレスが溜まる。このストレスを突破できるのは、よほどの忍耐強さを持つ人か、突破した後に待つ気持ちよさを既に知っている人か、入力マニアぐらいだろう。既にローマ字入力をマスターしている人が、改めて別の入力方法を学習しようと考える人がごく少数であることは、現在を見れば誰でも分かることだ。)

 

 

 ・・・でだ。

 

 問題は左小指だ。だがこればかりは残念だが擁護のしようがない。左小指にAをもってきたのは覚え易さの為だとは言え、もっとやりようはなかったのかとつくづく思う。なにより当初はWキーの位置にAは配置されていたようなのだ。

 タイプライターからコンピュータへ:QWERTY配列の変遷100年間(1)

 それが覚え易さを理由に(?)今の位置に変えられ、以後ほぼ100年以上そのままとなっている。前述のように左から右へ流れるようにアルファベットを並べるなら、確かにC段左端のキーから始めるのが分かり易いだろうが、せっかくD段に母音を並べたのにAだけ左端では台無しなのだが・・・。

 

 右手小指の負担がいくら多い事がわかっても、左小指の打鍵数が突出している事実には何も変わりはない。では、その負担を減らすことができれば、ローマ字入力はもっと楽に効率よく打てるようになるのではないだろうか。次回からはローマ字入力のチューンナップを考えていきたい。

 

ローマ字配列が愛される理由その3

 さて、いよいよ本題の打鍵数である。

 まずは1回目同様DovrakJPのサイトのデータをキーごとに配置し、10万字の入力に対する打鍵数(ストローク)のデータを見てみよう。

 

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対してかなの出現頻度はこうなっている。

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  QWERTY配列はかな配列と比較すると打鍵数がほぼ倍となるので、10万字は約20万打鍵(ストローク)となる。本来1打ですむ筈のかなを2打で打っているのだから当然とも言えるが、そのおかげでかな入力ユーザーから「日本全体の生産性が悪化している」と言われるほど敵視されている訳だ。

 上図を見ると確かにその通り。かな入力で最大数の打鍵数である「い」の6653打鍵と比較すると、「A」は25130打鍵で4倍以上となってしまっている。同じかなである「i」の23949打鍵と比較しても4倍近い。

  また、左小指の打鍵数が多く右小指の打鍵数は極端に少なく、理想とする打鍵数分布からはほぼ遠い。10本の指の中でもっとも弱い小指(それも左)を酷使するのは、腱鞘炎などの恐れもある。キーレイアウトを見ても、半数以上打たなければならない母音が、打ちやすいホームポジションにA以外無く(そのAですら左小指だ)、D列に集中している。

 これでは効率があがろうはずもない。

 

 ……と言ったところが主な批判ではないだろうか。そして、それは本当だろうか?

 

 まず、キーレイアウトの問題を考えてみる。

 もっとも打ちやすいキーが配置されているべきC列。だがQWERTYローマ字入力ではその恩恵に預かることはできないのだろうか?

 そんなことはない。じつはローマ字入力でも、ちゃんとホームポジションは効率がよくなっているのだ。

 手のひらを見て欲しい。そのまま手から力を抜くと、自然と指が曲がる。その指の先は円弧を描いてはいないだろうか?

 キーボードのFに人差し指、Aに小指を置いた場合、中指と薬指の第2関節は人差し指と小指のそれより、少しだけ盛り上がってはいないだろうか?

 もちろん個人差はあるだろうが、大多数の人は上記の問いにYesと答えてくれるのではないかと思う。これが何を意味しているかというと、実は中指と薬指のホームポジションはC段ではなく、D段と言えるのである。

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                                    (2016/2/2 画像修正)

 改めて打鍵数のキーデータを見てほしい。QWERTYでもっともよく使われるキーが集まっているのはD段だ。本来なら、FJのホームポジションではなく、RUホームの方が理にかなっている。しかしこれはあまり良くない。なぜなら、RUに人差し指を置いてしまうと腕全体が上がってしまい、B段が押し辛くなる。そして何より、最後の母音「N」が非常に使い辛くなってしまう。

 また、タイプライターが開発された当初(QWERTY以前)は、母音であるAEUIOY(Yも母音扱い)はD段に配置されていたようだ。

タイプライターからコンピュータへ:QWERTY配列の変遷100年間

 このことから、タイプライターは元来D段をメインに使おうとしていたと思われる。D段はホームポジションから外れている段という訳では無く、C段とD段両方でホームポジションを形作っていると考えられる。すると上図での赤及びオレンジのキーはかなりの範囲をカバーすることが出来る。QWERTYの打ち易さの秘密の一つと言えるだろう。(2016/2/2一部改稿)

 

 この項が長くなってしまった。次回はさらに打鍵数の秘密に迫ろうと思う。

 

ローマ字配列が愛される理由その2

 前回は打鍵数から見るローマ字入力の学習しやすさについて述べた。今回と次回は最大の問題であるキーボード(配列)について述べてみたい。

 

 ローマ字入力が定着した背景のひとつにQWERTYキーボードがある。PCが英語圏からもたらされたもので、キーボードのベースがタイプライターである以上、QWERTY配列が標準になるのは当然の成り行きだろう。だが日本語どころか、英語にも入力効率が悪いと言われているQWERTY配列は、批判の対象にもなることも多い。

 しかしそう言われつつも、現在圧倒的大多数のユーザーを掴んでいるのは厳然たる事実だ。はたしてそれはなぜなのか? 

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 これは一般的なQWERTY配列のキーレイアウトだ。現在ではほぼ9割の人がこの配列を使っているようだ(又聞き)。アルファベットがランダム的に配置されているように見え、初めてキーボードを叩く人には覚え難い配列に思えるのではないだろうか。
 
 だが実はQWERTYは、意外と覚えやすい配列となっているのである。

 

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 上図を見てほしい。QWERTY配列は、ホームポジションがあるもっとも打ち易いC段に、左からほぼABC順に配置されている(SキーとBキーが入れ替えられてはいるが)のである。
 C段左端からA~Lまで並べ、折り返してB段にMNを配置。I、C、EなどはちょっとB段とD段にはみ出しているが、探し難いわけではない。O~UまではD段に配置。一応母音であるO、Uは小指を避けるぐらいの判断はついたようだ。
 V以降のアルファベットはB段とD段に適当に配置といったところか。

 ※2016/1/22追記:YはQWERTY成立以前の初期の段階で、母音としてD段に設定されていたようだ。 

タイプライターからコンピュータへ:QWERTY配列の変遷100年間(1)

 E、W、YをD段にしたのは、「TYPEWRITER」をD段だけで打てるように配置されたからと言われている。B段のB、C、Vの位置関係はちょっとした謎だ。適当なのか何か理由があるのか? これだけいい加減な並べ方だと出現頻度を調べたとはちょっと思えないが……。
 

 このようにQWERTY配列は、構造が分かってしまえば非常に覚えやすい配列だ。たった26キーで済むアルファベットや、前回のローマ字の覚えやすさとあわせると、学習コストの低さは他の配列の追随を許さないだろう。

 

 しかし、しかしだ。

 いくら覚えやすくても、打鍵数が多ければ効率は下がり手は痛む。QWERTY配列でのローマ字入力は特に小指への負担が大きいと言われている。次回はいよいよお待ちかね、ローマ字入力の打鍵数からQWERTY配列を見直してみたい。

 

ローマ字配列が愛される理由その1

あけましておめでとうございます。今年もマイペースで進めていきます。

 

 さて、今更ながらローマ字入力の話題。

  先日からキーボード配列のデータとにらめっこしている。なぜかここに来て急にキー配列が気になりだし、色々データを見ているうちに面白いことに気づいた。なぜ入力効率が悪いと言われているローマ字入力がここまで広まり、確固たる地位を築いたのか。それは二つのデータが物語っていた。

(※ここではローマ字を習得済の中学生以上を対象に話を進めていく。ローマ字を未学習である子供たちへの学習時間はまた別の話となる。ちなみに現在の学校でのPC教育では、低学年はかな入力を、高学年でローマ字入力を教えているところもあるようだ。教えているかな入力が旧JISというのが困ったものなのだが…)

 

  一般的には、ローマ字入力が優れている点は、覚えるキー数が少ない点にあると言われている。アルファベットは26個しかなく、拗音などを含めると50個以上覚えなければならない日本語かなに比べ、半分以下でほぼすべてのかなが打てる。これだけでもすごいメリットなのだが、実は更に少ないキー数で打っていることがデータからわかった。

 まずCXLQの4キーは殆ど使わない。Cは「ちゃちゅちょ」などに使えそうに思えるのだが、MS-IMEATOKでは「chachucho」となっている。これでは基本的に打ちやすいTキーを使った「tyatyutyo」と入力する人の方が多いのではないだろうか。「cacuco」と打鍵した場合には「かくこ」となる。こちらは普通の人ならKキーを使うだろう。
 XやLキーを使う「ぁぃぅぇぉゃゅょ」などのかなは、単独で入力する機会がほとんどない。
 Qは「くぁ」などの特殊な音で、これも頻度は劇少の上、他のキーで代替が可能だ。

 この4つを省くと、ローマ字入力は、26-4=22キーを使っていることになる。

 

 そして更に少なくなる。

 

 下記の表は、DovrakJPのサイトにある、10万字の文章の打鍵データを分析したものだ。

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 約10万字(※)の打鍵数をみると、aioueの母音5キーに、母音「ん」として扱われるnを追加した6キーで、実に打鍵するかなの6割近くを占める。ローマ字入力は母音と子音のコンビネーションで打つものなのでこれは当然とも言えるが、これにtksrの子音4つ(計10キー)を加えると、驚いたことに打ちたい文章の8割以上のかなが打ててしまうのだ。
 そしてさらにyhmの3キーを追加して13文字、つまりアルファベットの半分のキー位置を覚えれば、文章の9割以上のかなが打ててしまうのである。

ローマ字入力なので打鍵数は約倍になるが、句読点や記号は省いたため、10万文字に達していない

 

 これが何を意味しているかというと、学習時間だ。キー配列の練習は反復練習である。同じキーを何度も使えば、必然的に覚える時間が短くなる。ローマ字入力を覚える際はまず母音aiueoの5キーを覚える。次に子音でntksrの5キーを覚えれば、もう殆ど打てるようになったも同然なのだ。キーボードのどこにかながあるのかわからない旧JISやNICOLAなどのかな配列との学習時間の差は、圧倒的と考えられる。

 また欠点として「英語のつづりと違うタイピングが必要(project→purojekutoなど)」という批判もあるが、これは見当外れだ。なぜなら今のFEPは、ローマ字入力からF10キーで直接英語に変換できるからだ。ATOKなど性能のいいFEPなら変換候補に出してくれるものもある。現在では批判にあたらないだろう。

 

次回は問題のやり玉に挙げられることの多いQWERTYキー配列について、もうひとつのデータを紹介したい。

 

加速?

 ここに来て一気に入力が楽になってきた。まだローマ字入力ほど考えずに打てる訳では無いが、片言ながら詰まりながらもどうにか日常会話ができるようになってきた感じだ。 

 それでも、やはり間違えやすいかなはガンガン間違える。一番間違えているのは「き」と「く」だろうか。次点は「な」と「ま」、「や」と「よ」あたりか。あまり使わないが「ゆ」と「ほ」も間違える。まあ間違えつつもすぐ打ち直せるので、あまり困らないレベルになってきた。

  それと、今まで「ぱぴぷぺぽ」を親指シフトで打っていたのだが、左右同時打鍵で右BS(小指)と左C列で打てることに今更気がついた。ぱ行は「ぷ」以外はあまり使われない上に、キーが端の方に配置されているためなかなか覚えづらかったので、非常に助かる。さすがと言えよう。

  それよりも結構困っているのは拗音だ。左右同時打鍵による拗音の1音化は蜂蜜小梅の肝だと思うのだが、これがどうしてもスムーズに打てない。ちょっと考えて打ったあと、なぜか脳がフリーズしてしまうのだ。今まで使ったことがない入力方法に脳が戸惑っているのかもしれない。ここが上手く打てれば、爆発的に入力速度が上がる気がするので、お楽しみはこれからかもしれない。

いい感じ

 なにかここの数日で、いきなり頭の回路ができてきたようだ。まだまだミスタッチは多いが、どこにキーがあるかは迷わないようになった。

 特に拗音の左右同時打鍵は最初は本当に戸惑ったが、ここに来て考えながらもなんとか打てるようになってきている。「ゅ」と「ょ」の位置が入れ替わっているのがくせ者で、毎回打ち間違えてはBSで消すという作業を繰り返していた。また右シフト、左シフトで打ち替えるのもなかなか慣れない。どちらのシフトに文字が配置されているのかなど、あまり意識して打っていないのだ。新しいアクションがふたつ重なると、途端に覚えにくくなる。

 もちろん特訓をすればもっと早く打てるようになるのだろう。しかしあまり気合いを入れて練習すると、スムーズに打てないもどかしさにキレて諦めてしまうかもしれない。私も何度か「NICOLAに戻るか、もうローマ字でもいいじゃないか」と考えてしまった。十分に時間をかけ、のんびりと楽しみながら練習したほうが結果的にはいいのかもしれない。

 それにしても、「な」と「ま」は本当によく間違う。位置は全然違うのになぜだろう・・・。